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1.数字は語る--Numerologyというコトバを使って。

  Numerologyとは、いわば、人間の生の営みを数字で分析しようという古来よりの学問です。 「いわば」、と言うのは、現在、Numerologyという名前を使ってさまざまな体系が語られているからです。単に表相的でカンタンな「占い」形式のものもありますし、科学的なアプローチを取り混ぜて「科学」の顔を装っている類もあります。一般的にいって、Numerologyには、歴史的背景のちがいからくる2種の大きな伝統があります。「ヘブライ−カバラ」と呼ばれるユダヤの伝統と、ピタゴラスが開発したといわれるギリシャの伝統です。また、現代においても、自然科学やトランスパーソナル(個を越えた)心理学などにおける新たな発見が、「占い」や「科学」という枠組みを越えた新たな世界観を提示しつつあり、それらが新しいNumerologyの解釈をも生み出しています。

  今日、欧米で最も一般的かつ広く用いられているのは、「Modern Numerology 現代数秘学」、あるいは「Pythagorarian Numerology ピタゴラス数秘学」と呼ばれている、きわめてシンプルかつわかりやすいもので、古代ギリシャの数学者・哲学者、ピタゴラスが築いた教えに従っているとされています。この体系は、あるアメリカ人女性が20世紀の初頭に2冊の本を著し、伝統的な数字のシンボリズムに英語のアルファベットを対応させた、シンプルなスタイルを打ち出したことがきっかけとなり、より親しみやすいものになり、だんだんと洗練され、大きく広まっていったものです。

  しかし、Numerologyはわかりやすいだけの数字遊び、数占いにとどまりません。そこにはもっと深遠な意味が隠されているのです。ここで少しだけ、その深遠なるNumerologyの歴史にふれます。


Background

  古代の賢者にとって、「数字」は、あらゆる物事の秘密を解き明かすキーワードでした。 賢者らは、数字によって宇宙や人間の本質をつかむための、また、運命の行方を予知し、霊的に成長するための技術を考案してきました。

  文字と数字の奥に秘められた神の真意を解読しようとしたヘブライの伝統が、ユダヤ教の神秘主義である「カバラ Kabbalah」です。他方、数値それ自体に独特の意味があると主張し研究を始めたのがギリシャの数学・哲学者ピタゴラスだと言われています。どちらも、ヘブライ文字やギリシャ文字が、それぞれの(文字に対応した)数値を持っているという特徴が利用されて、のちにNumerologyとして発展していきます。

  現在いわれている中で最も古いNumerologyの起源は、旧訳聖書に登場するモーゼの時代(紀元前1200年ごろ)にまでさかのぼることができます。(モーゼは、エジプトに囚われていた同胞のイスラエル人をひきいてエジプトを脱出する際に、紅海をまっぷたつに引き裂いて逃れたあのエピソードで知られています。)この伝説に包まれた人、モーゼはシナイ山で神より啓示を受けます。このときの啓示が有名な「十戒」なのですが、Numerologyの起源もこの時より始まったと言われています。神はシナイ山の上で「神を表す文字」22文字を見せ、それはイスラエルの人々にとって初めてのオリジナルの文字であると同時に数字となります(これが「ヘブライ文字」と呼ばれるものです)。
  モーゼに示された22の文字と神から授かった教えは、ユダヤ教に伝えられていきました。その内容は旧約聖書の、とりわけ『律法の書(トーラー)』にまとめられています。ところが、試しに旧約聖書のページをめくってみてください。そこには、難解で意味不明な記述やたとえ話が書かれており、ただ表面的に読むだけでは、理解しがたい内容が書かれていることに気づくでしょう。
  そこで、こうした表面的な文面にとらわれず、その奥に秘められた真意を解読したり、また自らの修行により直接的に神の意識を体得しようとする流れが生じました。それがユダヤ教の神秘主義である「カバラ(Kabbalah)」です。このカバラ(「伝承」を意味する)の奥義は、やがてユダヤ教徒以外の多くの学者によっても、その神秘を解き明かす試みがなされていきます。


Terminology

  このような歴史の流れの中で、さまざまなNumerologyの体系が生まれてきました。日本語で訳語が統一されていない(「数秘学」・「数秘術」・「数秘占術」など)のは、同じNumerologyと呼ばれるものでも、解釈者や新たな開発によって、さまざまな語義がそこに内包されているからです。
  わたしはこれまでの説明の中で、意図的に訳語を分けてきました。わたしの解釈によれば、Numerologyの体系は、日本語で2つに分類することができます。1つは、「数秘学」:古代より現代における、数字の持つ性質的上の意味や、数字の人間やその生への影響を研究する、やや自然科学よりの学問です。そして、2つめは、「数秘術(数秘占術)」:そこから編み出された占術のことです。後者の方は、より解釈を行う側(占いの解釈を読む読者)の直観やインスピレーションが重視されています。前者は、後者にくらべて、「科学的」であり、つまり、言葉遣いが精確であり、解釈を受ける側には言葉の内奥を探る作業があまり必要とされません。
  このような様々なNumerologyの体系の中でどれを選ぶかはあなたしだいです。


  ただ、わたし自身は、こうした分類はあくまで便宜的なもので、究極的にはそこで言わんとされていること、そこにある世界観は同じなのではないかと思っています。つまり、「万物は振動している」ということです。万物はそれぞれ固有のしかたで振動をするエネルギー体なのではないか、ということです。


Numerologyと音素学: 「振動」

  Numerologyでは、アルファベット(音のことば)を数値に置換するという作業を行います。例えばある人の名前を、「アルファベット−数字」対応の「換算表」をもとに数字に変換し、それを「単数変換(1ケタの数になるまで足し算する)」するという作業によって得た数値から、その人のパーソナリティ(社会的な「性格」と生来の「気質」)や人生を、算出--厳密に言えば、そこには数秘術師の解釈が加えられますが--していくわけです。

  これは、音の「振動」の強弱が、わたしたちに与える多様な影響をつくることのアナロジーに思えます。例えば、「音相診断」という研究が最近日本でなされています(Numerologyとは別の独自の体系です。)。言葉の発音される音素の組み合わせが、人にどのような影響やイメージをもたらすかを整理し統計化した論理をもとに、様々な名前の分析をするものです。ある会社名が一般の人々にどのようなイメージをもたらすか、どのような名前の商品が大衆にアピールするか、その商品の売り出したいイメージとその名前はマッチしているか、あるいはある人の名前からどのようなイメージが連想されるか、ひいては、あなたの名前があなたのどのような性格をつくっており、そのような人にはどんな方面での仕事が向いているかまで書き出してくれます(大体において科学的に明快な論旨ですが、最後ら辺にくるともう、当たるも八卦当たらぬも八卦の占いの領域ですね)。

  この「音相診断」は、言語学(音素学を含む)を大学で学んだわたしとしては、とても論理的で言語学的に信頼性が高いように思えます。なぜなら、すべての音/音素は、音の出すストレス(強弱)や発音のしかた(舌の動かし方や位置など)によって、「破擦音」「摩擦音」「無声音」といったように分類することができ、同じカテゴリに入った音はそれぞれ似たような特徴を持っているからです。

  似たような特徴を持っているということは、似たような音感を人に感じさせるということです。つまり、Aという「振動」を持つ音が、aという影響を人に与えるとすれば、A’という振動を持つ音は、a’という影響を人に与えるのです。例えば、「f」という音素と、「p」という音素の共通の特徴はなんでしょうか? そうです、どちらも、音を出す時間が短い、唇に近いところで発音している、少し音のストレスが強め、などということが言えます。また、もっと強いストレスを発する音としては、「k」や「b」などがあげられます。あなたが「ふっ」と言うときと、「けっ」と言うときを想像してみてください。「ふ」には「ふわふわ」という言葉に使われるような柔らかい感じを受けませんか? そして「けっ」という間投詞には、何か強さを感じさせるものがありませんか?

  このような言語学的な研究は、実はNumerologyと大きく関係しているのです。つまり、斉藤啓一氏の「カバラ数秘術」で用いられているカリオストロ版「アルファベット−数値換算表」は、音素学の音素分類表とよく似ているのです。実際のところ、アルファベットをただ順番に並べて数字にあてはめただけの「シンプルな」現代数秘学の「換算表」を使うよりも、音素学に忠実なカバラ数秘術の「換算表」の方が、よく「当た」ります(少なくとも日本人の間では)。そのようなケースをわたしはたくさん見てきました。それは、後者で用いられている換算表の方が、言語学(音素学)的によくまとまっており、「音/振動」が生み出す人間への影響や効果を、正確に分類できているからだと言えます。


  つまり、現代のある意味「科学的」な言語学と形はちがえども、Numerologyという古代からの神秘学は、「振動」の強さや「振動」同士の影響というものを、数字の意味という形而上学的な方法を用いて表してきたのです。そして、Numerology自体は、音素学を学ぶときのように難解で複雑なハードルをクリアしなくても、かんたんな方法によって、わたしたちの前に「わたし自身」の姿を映し出してくれるのです。今、自分探しをしている人、自分の抱えている問題を別の角度から見てみたいと思う人、自分を再確認してみたい人、試してみる価値がありそうだとは思いませんか? 


数字は語る--万物の振動を。わたしたちのボディリズムを。

  哲学者 中村雄二郎(1995)は「哲学はリズムだ」と言いました。「生命の根源はリズムだ」と。マインドカラーの経験は「人間は個々に異なる波動を持っている」ことを教えてくれました。そして、わたしたちは、特に意識しないでも、自分自身のバイオリズムを持っています。ちょっと注意深く自分を省みるだけでも、身体感覚は教えてくれます。わたしの持つボディリズムはこうなんだよ、と。「マイペース」はこれぐらい、と。

  最後に、また最初に戻ります。万物は振動しています。人間の生命は躍動しています。最古から哲学者や賢者が数字を通して語ってきたこと。それは宇宙の真理でした。普遍の理でした。Numerologyは、それをわたしたちに はっきりと提示し、感じさせてくれるひとつの方法なのです。

  
2.自己分析〜内なる探求と魂の成長〜

  「数秘術」は、あなたの誕生日と名前から自分自身を分析する占いです。 (あなたの周りの人の誕生日や名前からその人の本質を調べることもできますし、またあなたとの相性を割り出すこともできます。) 数秘術では、いつ生まれたどのような名前の人でも、すべて1から9、そして11と22という全部で11種類の数字で表されます。

  (科学的な説明: 「名前」は「音」の連なりであり、「音」は「振動」の強弱を持っています。だから、それはあなたやあなたの周りの人に、ある種の動機やイメージを生み出すのです。それらのプロセスを「単純に数値変換することでかんたんに割り出せるようにしたもの(原理)」が「数秘学」を成り立たせている根拠である、と科学的には説明できます。)

  (Numerologyにおいて: あなたの誕生日名前は偶然や親の恣意的な選択ではありません。 魂 soul は、肉体的な身体にやどっているときにのみ(文字通り)「体験」することのできる学び lessons を学ぼうと、肉体を持ってこの地に生まれてくるのです。誕生日も名前も、魂のために決定されたものです。あなたの生まれた日は、その魂が前もって選んだ学びを学ぶために、地球に再来するのに、一番都合のいい時間だったのです。あなたの名前は、両親ご自身はその存在を知らないであろう「普遍の波長」を通して、彼らのところに降りて来たものです。その名前は、ご両親が大変な時間と労力を割き考えたものであろうと、あるいはただの思いつきであろうと、それとは関係なく、魂のために決定されたモノなのです。)

  そして、その数字はそれぞれ、あるユニークな性質を象徴しています。そこからわたしたちは、いろいろなことを読みとることができます。あなたを動かしているモチベーションは何なのか、どんな才能を持っているのか(あるいはどんな隠された可能性があるのか)、他人にどう見られているのか、何が起ころうとしているのか、それはなぜか、これから何が起こるのか、そういったことを数秘術は教えてくれます。数字というコトバを使うことで、あなたの感情や精神や魂は、自覚され、目覚め、高められるきっかけを得ることができるのです。



"Entire cosmos vibrates to numerical frequencies and our individual lives are a reflection of the whole universe." 「宇宙の万物は数字の振動に共振している。そして我々の生はこの宇宙全体の反映なのだ。」(ピタゴラス)



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